29歳の時、私は医療系中堅企業で、「システム責任者」として、IT全般を担当するサラリーマンでした。
会社内で重要なポストを任せられ、実績を上げる事で身の丈に合わないほどの高収入をいただいていました。そしてそれが「自分の実力」だと思っていました。

そして飲食店や美容室の顧客管理システム会社を設立し、システム開発、サポートの販売を始めました。
しかしそれは、皮肉にも前職での高収入を「自分の実力」と勘違いしていたことに、やっと気づくきっかけとなりました。。。
前職でのプライドがアダとなり、人に頭を下げる事も出来ません。
なにより営業をした事も無かった為、システムはまったく売れません。
そして3年間、まったくの「無収入」になりました。
そしてとうとう貯金はほとんど無くなりました。
残り30万円。

途方にくれてサラリーマンに戻ろうかと悩んでいた時に、久しぶりに家に帰り、息子2人を連れて公園に行きました。
2人の息子の成長もろくに見ず、気が付けば息子は、4歳と2歳になっていました。
すると2歳の次男が三輪車に乗っています。
「え、そんな事が出来るようになったの！！！」
とびっくりしました。
そんな事すら私は知らなかった。。。
2年以上も、「現実を見ないフリ」をして生きてきたんです。
そして公園につくと今度はすべり台で遊びます・・。
それを見て、私は号泣しました。
「嬉しかった」からではありません。
子供の成長スピードを見て、自分が何も「変わっていない」事を痛感したからです。
自分が恥ずかしかったからです。
ちなみに平日の昼間に35歳を過ぎたおっさんが、子供を連れて公園で号泣している姿は、周りから見るとさぞ不気味だったと思います。

そこで私は、初めて「変わりたい」と思いました。
だから残り30万円の貯金を、全てシステム営業のDMに使いました。
その数、手書きで30000通。
そんな時に出会ったのが、大阪市の美容室La Blessの木村博次オーナーです。

営業するのが怖くて、1人で会社に引きこもっていた時に読んだ1000冊以上の本から得た「集客の知識」を伝え、チラシの中身を一緒に考えて、ホームページを作りスタッフに集客戦略のセミナーをさせていただきました。
その後、年間に120回を超える、セミナーを行ってきました。

そして、39歳の時、私は自問自答しました。

「私は人が好きで、人を笑顔にしたい。
では、何をするかではなく、誰と関わりたいかが重要だ。
一体、誰と関わりたいのか？」

私は決断しました。

システム事業を全てたたみ、「IT-Brain」を設立しました。
気が付けば数年前、年収0円だった私が今では10人に満たない小さな会社の社長になりました。
そして愛する今の社員たちとも出会えて、年間に100社以上のホームページやチラシを制作・サポートさせていただける様になりました。
現在は社員と共に成長・助けあいながら毎日に感謝して生きています。
また社員をめちゃくちゃ愛しています。